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2018年10月12日
芸術文化ホール
カテゴリ:学び

五感と芸術シリーズ ~味覚と音楽~ おいしいクラシック (2018.9.30)

【目的】
・12月16日(日)開催『フィルハーモニクス ウィーン=ベルリン』、2019年1月12日(土)開催『ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団』の関連企画として、「人間の司る『五感』を通して芸術に触れる」をコンセプトとする音楽講座を実施。
・オーストリアの首都・ウィーンが音楽文化と食文化の相乗効果で発展したことに着目し、「食」の視点で料理教室主宰・こんどうとしえ氏を、「クラシック音楽」の視点で音楽大学教授の吉成順氏を講師に迎える。


【取り組み内容】
・「食」の視点では、こんどうとしえ先生が作られたウィーンを代表する郷土菓子“バニレキプフェル”と“クグロフ”を、受講者にお楽しみいただきました。今日まで続くウィーンの食文化は、国交や王宮貴族の婚姻によってもたらされたものであること、それにより芸術文化にも影響を与え、作曲家・画家などの交流にも発展していったことなどを、先生よりお話いただきました。また、提供されたお菓子は現在でも作られており、現地で食されているが、時代が変わり豪華絢爛なウィーン菓子は徐々に姿を消してしまっている、といったお話もありました。
・「音楽」の視点では、吉成順先生に「ウィーン・音楽・お菓子の三題話」という切り口で講義いただきました。一つの文化として成立するほどのウィーンのお菓子を題材にした楽曲は意外に少ないそうです。その中からJ.シュトラウスとR.シュトラウスという2人の作曲家の楽曲を事例にお話いただきました。特にR.シュトラウス作曲のバレエ《ホイップクリーム》は音源も映像記録も極端に少なく、一見すると不人気に思われてしまいますが、2017年のニューヨークで上演された際の映像は可愛らしい衣裳や豪華な舞台装置が続き、日本で観たい!といった声が上がりました。
・1月12日「ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団」公演の演奏予定曲目にも「シャンパン」をイメージした楽曲があり、作曲された当時の歴史的背景をふまえつつ演奏映像を見る事で、より理解を深める機会となりました。
・最後には講師陣を交えた質疑応答コーナーもあり、講師と受講者が一体となった講義となりました。


【成果】
・“食=味覚”でウィーンの食文化を体感し、“音楽=聴覚”でウィーンの音楽文化を感じることで、より深く多角的にウィーンに触れる機会となりました。
・受講者の方からは、「おいしいお菓子と本場ウィーンの音楽を同時に味わい、学ぶことができて嬉しい」「食と音楽という視点がユニークで面白い企画だと思う」といった声をいただきました。
・12月16日(日)公演『フィルハーモニクス ウィーン=ベルリン』や、2019年1月12日(土)公演『ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団』に関連する歴史的建造物や音源、出演者が活躍している楽団の映像を見ることで、公演を身近に感じていただく機会となりました。
・本講義を通して、ウィーンで芸術文化が昇華した当時に飲み・食べ・聴くというスタイルの演奏会が流行して、これが現在のライブハウスやミュージックホールなどに繋がっていくことから、人間の営みに欠かすことのできない「食べる」という行為が、「音楽」という芸術文化と密接に関わり、身近な存在であることを学ぶ機会となりました。

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